情報教育20年 JSiSE×JAEIS連携企画

Slow Thinkingで見据える
情報教育の理想の未来像

趣旨

 高等学校で必履修教科「情報」が新設されてから 20 年が経過しました.新設当初は 3 科目からの選択必修であった教科「情報」は,2 度の学習指導要領の改訂を経て現在,単一の科目「情報I」の必履修を,文理を問わず全員に課すものとなりました.2025 年度には,「情報 I」を履修した生徒らが大学に入学します.また,2025 年度の入試から,「情報」が共通テストに参入されます.

 一方,大学では,文理を問わず,全員が身に着けておくべきデジタル社会の基礎的な素養として,初級レベルの数理・データサイエンス・AI を習得することが,政府の「AI 戦略 2019」において求められ,これを受け,さまざまな大学で,一般教育としての情報教育の学習構成にも変化が出ています.

 世界に目を向けると,欧州評議会は,「デジタル技術の利用を通じて社会に積極的に関与し,参加する能力」である「デジタル・シティズンシップ」教育を子供たちに実施する必要性を掲げています.また EU では,生成 AI を含む包括的な AI の規制である AI 規制法が 2024 年 5 月に成立し,2030 年末までに段階的に施行されます.このような情報技術の進展に伴う教育や法に関する国際的な流れは,今後,上述した日本における情報教育をさらに変化させていくものとも考えられます.

 本シンポジウムでは,ご経験豊かな4名の先生をお招きし,このような激動する情報教育の背景と教育現場を踏まえつつ,近未来を見据えての「Slow Thinking」で,情報教育の理想の未来像を探ります.また, パネルでは,学習者視点および教授者視点での「Slow Thinking」の必要性についても議論する予定です.

この連携企画は,一般公開です.Zoom配信も予定しています.

この連携企画の参加に係る費用は無料となっており,大会の参加有無に関わらず申込みいただけます.

 New! 連携企画にオンラインで参加される方は、 こちら(公開は終了しました) からご参加ください。


また、オンライン参加者からの進行中のご質問は フォーム から受け付けております。

(企画の時間の都合上、全てのご質問には答えられない場合があります)

日時

2024年8月28日(水) 13:50~15:50

登壇者

西野和典 (太成学院大学・教授)

井手広康 (愛知県立旭丘高等学校・教諭)

兼宗進 (大阪電気通信大学・副学長・工学部長・教授)

金子美 (韓国高麗大学校教育大学院コンピュータ教育専攻・准教授)

司会

布施泉 (北海道大学)

コーディネーター

布施泉 (北海道大学)

浅羽修丈 (北九州市立大学)

山川広人 (公立千歳科学技術大学)

永田奈央美 (静岡産業大学)

日本情報科教育学会 (Japanese Association for Education of Information Studies; JAEIS)のサイトはこちら